付加価値とは?ビジネスを強くするための「ひと味違う考え方」

ドラッグストアに並ぶシャンプーやボディーソープ。

どれも価格や成分に大きな差はありません。

それでも「なんとなくこれが好き」と、毎回同じものを選ぶことはありませんか?

その「なんとなく好き」を作っているのが「付加価値」と言われるものになります。

この記事では、そんな「なんとなく好き」と思ってもらえる、ビジネスに活かせる付加価値について紹介します。

目次

付加価値とは

付加価値」とは何か?

他と違う魅力や価値を加えること」と紹介されることが多くあります。

少し抽象的なので具体的にすると、先ほどのシャンプーやボディーソープを「なんとなく好き」で毎回購入していませんか、と問いかけました。

それでは、どのような点がなんとなく気に入って購入していますか?

価格?香り?成分?パッケージデザインでしょうか?

「なんとなく」にも実は明確な理由が存在し、その理由が選ぶ人にとっての「付加価値」になります。

もちろん、付加価値は1つだけということはなく、複数ある場合もあります。

このように、他とは違う価値を加えることで「数字では表せない価値」のことが付加価値になります。

日々の仕事の中で「相手が少しだけ嬉しくなれる(助かると感じる)工夫」、そういったこともあなたが相手に提供できる付加価値だったりします。

付加価値の種類と生まれる場面

付加価値は性能や人の感情、社会的な意義によってその価値が変わることがあります。

ここでは、そんな付加価値の種類を3つ紹介します。

機能的価値

機能的価値とは、「モノやサービスといった性能や品質、便利さによる価値」を指します。

「他よりも便利」「使いやすい」「壊れにくい」といった、実際の機能や性能に優れていることから生まれる価値になり、利用者に「確かにこれはいいものだ」と思わせることができる「合理的な満足感」を生み出すこと、それが機能的な価値になります。

例えば、掃除機の機能的付加価値は「吸引力が強い」「静穏性」「軽い」といった点でしょうか。

スマートフォンのアプリだと「操作が簡単」「説明書が不要なほど直感的で使いやすい」。

飲食店では「注文から提供までが迅速」「入店から退店まで待ち時間が少ない」といった点が挙げられると思います。

つまり、相手がストレスに感じる部分を減らす工夫、便利だと感じてもらえる工夫、これが機能的付加価値です。

感情的価値

感情的価値とは「使用することで気分が上がり、気持ちが満たされる価値」を指し、モノや機能、性能に加えそれを通じて「感情・印象・体験」を感じる価値になります。

人が購入する理由「便利だから買う」というだけではなく、「気持ちが良いから」「共感できるから」といった感情面による理由もあったりします。

例えば、スターバックスコーヒーはとても人気があります。

コーヒーを飲みたいのであれば、コンビニでも喫茶店でも安価で美味しいコーヒーを飲むことができますが、あえて高価なスタバを選ぶのは「落ち着いた空間」や「おしゃれな場所で自分らしい時間を満喫」のほか、「スタバのカップを持ち歩いている自分、かっこいい」と感じさせるといった点があげられます。

ホテル、特に高級ホテルと言われる場所では、スタッフの笑顔や施設内の香り、照明の明るさに至るまで「安心感」や「上質さ」といった宿泊に来る人の気分を高揚させる演出がされています。

つまり、「人の気持ちを動かす体験を作ること」これが感情的価値になります。

社会的価値

社会的価値とは「社会や人とのつながりを感じることができる価値」となります。

例えば、商品を購入することで「募金になる」「地域の応援につながる」といった、社会的意義が感じられる価値を指します。

「モノの良さ(品質)」は、ほとんどのメーカーで大差がなくなってきておりどれを購入、使用してもある程度は満足のいく結果になるため、人は商品への「想い・ストーリー」に共感し、購入を決断する傾向があります。

つまり、「共感」「応援」「信頼」を生む仕組みが社会的価値となります。

付加価値の活用例

付加価値には3つの価値(機能的価値・感情的価値・社会的価値)があると説明してきました。

そこで、この3つがビジネスにおいて、どのような使われ方をしているのか身近なサービスを例に紹介します。

商品・サービスへの付加価値

競合が多い市場において、人に選ばれるための理由作り「機能+α」が大切です。

身近な例では、スターバックスコーヒーがそれにあたります。

実はコーヒーなどの商品はメインではなく、「落ち着いた空間」や「自分らしい時間」を提供し、消費者へ「体験」を売ることで高単価商品でも多くの人に支持されています。

ほかにも、ユニクロではシンプルなデザインでありながら「着心地」や「機能素材」「品質の安定性」といった、安心して購入できるという信頼を提供することで多くの人に支持されています。

このように、商品そのものではなく「消費者が得る体験や感情」をデザインすることが付加価値の重要なポイントになっています。

接客・営業への付加価値

同じ商品を扱う場合において「人の対応」は顧客満足度に大きく影響することが知られています。

例えば、営業職はその最たる例ではないでしょうか。

競合が多い中、ただ商品の説明をするだけではお客様からの信頼を勝ち取ることは難しいでしょう。

「相手の課題を一緒に整理し、解決に向けた提案」をすることで「この人は信用できる」と感じてもらえ契約につながります。

ほかにも、飲食店や販売員の「お客様の気持ちを汲んだ一言」や「常連客の好みや名前を覚えている」こういった、ちょっとした事でも心理的な距離を縮める相手への付加価値になります。

つまり、人の対応がブランド体験を作ることにつながり、同じ商品・サービスでも「誰から買うか」で感じる価値は大きく変わります

業務改善・社内コミュニケーションへの付加価値

外部の人と接する機会が少ない人も、社内の仕事に付加価値を取入れ工夫を活かすことで、円滑な業務やコミュニケーションにつなげることができます。

例えば資料作りだと「文章のインデントを揃える」「デザインを整える」「図を入れてイメージしやすくし見やすい資料を作ることで、相手への説明が伝わりやすくなる」こういったことも立派な付加価値の提供といえます。

ほかにも、「良かったことの共有」や「労いの一言」はチーム運営において、モチベーションや生産性の向上に大きく影響することが知られており、こういったことも相手への付加価値の提供になります。

事務職やサポート職といった人も、ただ業務を淡々とこなすのではなく「次に関わる人が動きやすい状態を作る」など「気が利く仕事」は実は社内でも大きな付加価値だったりします。

つまり、お客様だけではなく同じ社内の人やチーム運営に置いて、より円滑な業務を行う上でとても大切なこと、それが付加価値となります。

まとめ

この記事では、人が利用や購入のきっかけにする「付加価値」についてビジネスを例に紹介しました。

付加価値とは「人に喜んでもらうための自分ならではのひと工夫」ではないかと考えます。

それが積み重なることで、結果としてブランド価値の向上やモノ・サービスの向上につながります。

明日からの業務に付加価値となり得る「ひと工夫」を取入れてみるのかいかがでしょうか?

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この記事を書いた人

引きこもり、ニートを経てきたダメリーマン。
サッカーやフットサル、ドライブが趣味。
毎日子供と猫に揉みくちゃにされながら好き勝手生きているアラフォー。

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