現代社会では、SNSやオンライン会議などで「発信する力」が注目されています。
でも実は「聴く力」こそが人間関係を円滑にするためにとても重要です。
特に職場や学校では「最後まで話を聞いてもらえない」「意見を途中で潰される」と感じる場面を多く見かけます。
話を遮られる経験は相手への不信感やストレスを生むことにつながり、その関係を壊す要因になる可能性もあります。
この記事では、なぜ話を遮らないことが大切なのか、自身が話を遮る側になっていないか、話を詐欺る人への対処法などを紹介します。
話を遮る人のタイプと心理
人間関係のトラブルの一つに「話を最後まで聞いてもらえない」ことがあります。
一見、コミュ力が高く見えてる人も実は、相手の話を遮る(奪う)人だったりします。
そんな「話を遮る(奪う)人」にはいくつかのタイプと心理傾向があることが知られているので紹介します。
自己主張・マウンティング型
相手が話始めた時にすぐ「それ、知ってる!」「それ、私だったら・・・」と被せてくるタイプです。
気づけば、話題を自分の体験談や知識アピールにすり替えられています。
このタイプは、人の話を聞きながら自分のことを話すタイミングを虎視眈々と狙っています。
また、こういったタイプの人の心理は「自分を認めてほしい」「人に負けたくない」といった承認欲求が強い傾向にあります。
そして、会話を情報交換としてよりも競争として捉えている部分が多く、無意識に「優位に立つ=価値がある」と考えていることが多いのが特徴です。
論破・正論型
相手の話の途中でも「それは違う」「それって、でもさ・・・」など、割って入ってくることがあり、相手の感情よりも正しさを優先してくるタイプです。
こういったタイプの人は、自分の意見に強い自信を持ち「正しくなければいけない」という価値観に囚われています。
また、相手との話を会話ではなく「議論」として無意識に受け止めてしまうことで、本人に悪気はなく「正してあげている」という心理が強く働いているのが特徴です。
共感暴走型
相手の話聞くとすぐ「わかる!実は私もさ・・・」と共感してくれている反応を見せつつも、自分の話に切り替えてくるのがこのタイプです。
一見、共感力が高く話を聞いてくれているように感じますが、結果的に話の主導権を奪われてしまい「本当に話たかったこと」が話せなくなってしまうなど「話題を変えられた」と感じさせてしまいます。
このタイプの心理には「相手を安心させたい」という気持ちは持っていますが「共感してあげないと・・・」「自分も話さないと・・・」と内心では焦っていたりします。
結果的に、会話が相手中心から自分中心にすり替わってしまっているのです。
支配・威圧型
相手が話そうとすると「いや、それは違う」「そんなのはどうでもいい」といった圧の強い口調で制止してきます。
大きな声、厳しい表情や態度といった方法で相手に対して圧をかけることで、話すこと自体をコントロールしようとするのがこのタイプです。
こういったタイプの心理は、自分の立場やプライドを守りたいと考えており「相手に負けたくない」といった不安な気持ちや焦りから、その場を支配し知らない事には圧をかけて話させないようにしてきたりします。
不安・焦り型
相手のテンポに合わせることが苦手なタイプに多く、沈黙に耐えられず、つなぎ言葉をよく使うことで話が長くなってしまう傾向にあります。
また、相手の話が長いと「早くオチが知りたい」と焦ってしまい、つい話を遮ってしまうのがこのタイプです。
このタイプの心理には「沈黙=気まずい」と感じることが多く「話を続けなければ!」「(沈黙で)場を気まずくしてはいけない」と焦っていたりします。
そのため、自分の不安を埋めるために相手の話を奪ってしまうことにつながってしまうのです。
話を遮られる側の気持ちと信頼関係への影響
話を途中で遮られてしまうと「自分の話(意見)は軽視されている」と感じます。
そういった事が続くと「どうせ自分の話なんて聞いてくれない」と考えるようになってしまい、次第に相手に対し心を閉ざしてしまいます。
会話とはキャッチボールのようなもので、片方だけがボール(話し)を一方的に投げ続けていては関係は成立しませんし、相手が投げ返しやすいボールを投げないと、これもまた関係が成立しません。
会話のキャッチボールが成り立たなくなると、家族や友人、職場関係の雰囲気が悪くなり、小さな不満が積み重なっていきます。
「聴く姿勢」とは、目に見えない信頼関係をきずくためにとても大切な行動なのです。
自分が遮る側になっていないかチェック
以下の項目にて「話を遮ってしまっている側」になっていないか振り返りチェックをしてみましょう。
- 相手の話を聞いている途中に「それは・・・」などの口を挟んでしまうことがある。
- 相手が言い終わる前に、自分の意見を言いたくなることがある。
- 相手の話を聞きながら次に何を言うか考えてしまい、話を聞いていないことがある。
- 無意識や思わず「でも・・・」「いや・・・」「それは・・・」などと言ってしまうことがる。
これらは全て「話を遮る予兆」だと言えます。
まずは「自分もやってしまっているかも」と認めることが、改善の第一歩となります。
相手の話を遮らずに聴くための実践ステップ
相手の話を聞くために意識したい、実践ステップを5つ紹介します。
今日からでも意識し、1つづつ取り入れて実践してみてください。
1.「相手が主役」であることを意識する
会話とは勝負では無く、大切なコミュニケーション(キャッチボール)です。
相手が何を伝えたいかを理解する時間だと意識してください。
2.沈黙を恐れない
相手が考えている間の沈黙に耐えられず、つい言葉を差し込んでしまうことがあるかもしれません。
そこで意識したいことは「5秒待つ」こと。
相手を焦らせることもなく、会話を奪う事にもつながり難くなります。
3.うなずき、相づちを使う
相手の話に対して「感嘆詞」を使い、愛のリズムに乗ることを意識してみましょう。
ただし、形式的ではなく、相手の話に興味を持って聞く姿勢が大切になります。
4.相手の言葉を「受け止めてから返す」
「そうなんだ」「そんな風に感じたんだ」と、まずは相手の言葉を受け止めます。
そのあとで、自分の意見を話すと相手は安心して耳を傾けてくれます。
気を付けたいのは、相手の意見を否定する形で返さないことです。
5.話の意図に耳を傾ける
言葉そのものよりも「この人はなぜ、それを言っているのか」を想像する事です。
その背景を理解することで、より深い共感を生むことができます。
話を遮ってくる人への対処法
つい、話を奪ってしまう癖のようなものがある人も少なからずいます。
悪気が無い分、こちらのストレスが溜まってしまう原因になる可能性も。
穏やかに角を立てず、自分の話を守るための対処法を紹介します。
マウンティング型への対処法
聞いて欲しいポイントを伝えること。
例:「なるほど、ただ、私が言いたかったのは・・・」
論破型への対処法
「気持ちの話」で返すことで主導権をこちらに戻す。
例:「正しいかどうかよりも、今は私の気持ちを聞いて欲しい」
共感暴走型への対処法
こちらの気持ちに共感してくれるが、話を持っていかれることもあるため、優しく軌道修正してあげる。
例:「わかってくれて嬉しいよ。ただ、その前にもう少しだけ話させてね」
威圧・支配型への対処法
曖昧なやり取りでは相手に主導権を奪われるだけなので、短く明確に話し、距離を置くことが大切。
例:「まず、最後まで話をさせてほしい」「話を聞いてもらえないなら、この話はまた今度にしましょう。」
不安・焦り型への対処法
沈黙してしまうと「何かを早く話さないと」と内心焦っている為、ペースを調整してあげる。
例:「ゆっくりでいいよ、まずは私の話を最後まで聞いてもらっていいかな」
どれだけ工夫しても改善しない人は一定数存在します。
その場合は、こちらの心を守るためにも距離を取ることが必要になります。
「深い話はしない」「挨拶や事務的なやりとりだけに限定する」「力関係がる場合、第三者を交えた状態で話をする」など。
まとめ
この記事では、なぜ話を遮らないことが大切なのか、自身が話を遮る側になっていないか、話を詐欺る人への対処法などを紹介しました。
話を遮らないことは、相手を尊重する上で大切なことであると同時に、話を聴く姿勢はその人の人間性を映し出す鏡でもあります。
ほんの少しの意識するだけで、相手の表情や会話の空気が変わります。
もし、あなたが人との会話中に口を挟んでしまっているかもと心当たりがある場合、今日からでも話の途中で口を開かない勇気を持って会話をしてみてください。
それだけで、あなたの周囲の人間関係は変わってくるかもしれません。


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