「努力は必ず報われる」
そう言われた経験がある人は大勢いるでしょう。
ただ、これまで本当に報われてきた努力はいくつありましたか?
もちろん、スポーツだったら好成績を残せたことや、勉強を続け良い大学に入れたなどを経験した人もいるでしょうが、ほとんどの人は途中で挫折するか、中途半端な結果で終わることが多いかもしれません。
それらは全て「努力の方向性」に問題があった可能性があります。
この記事では、そんな努力が報われるために必要な努力の方向性について紹介しています。
努力が報われない原因
努力は人を裏切らない、努力は必ず報われる、これまでにそう教わった人は大勢いるでしょう。
ただ、努力の「方向性」が重要だと、誰も教えてくれません。
この「方向性」とは何を指しているのか。
この項では、そんな努力の方向性について間違っている例や原因、意識するべきポイントを紹介します。
方向性が間違っている努力の典型例
「とりあえず考える前に行動をする。」
「がむしゃらに時間をかける。」
これは、努力が実らないと言われる典型例だといえます。
考えすぎて結局行動しない(できない)、という人よりは100倍マシだと言われていますが、結果に結びつかない事が多いのです。
それは、努力の「方向性」が間違っているからになります。
例えばサッカーを上手くなりたい、メッシのような世界的スター選手になりたいという大きな目標を掲げたにも関わらず、がむしゃらに走り込みやシュートの練習をしたとしても、メッシのようなスター選手になることはできません。
メッシはなぜ、あれほどの世界的スター選手にまで上り詰めたのか、もちろん才能もあるかもしれません。
ただ、才能だけであそこまで上り詰めることは不可能です。
メッシはサッカーIQが高いと言われています。
それは、常に自分の居る位置のほか敵や味方の位置を把握、ボールばかりではなく敵や味方の挙動を観察し、どこにパスを出すと味方が受けやすいのか、敵が反応できないのかを徹底的に分析しているからです。
他にも、監督の戦術を率先して取り入れることで、周囲の人までも巻き込み、チーム全体のパフォーマンス向上に一役かっています。
もちろん、フリーキックやシュート、ドリブルといった練習も常日頃から行うことで、神業とも言われるプレイを可能にしていることもあります。
つまり、メッシは技術以外にも自分自身がチームにどのように貢献できるのかを徹底的に分析(努力)し、練習や試合にそれらを実践することで現在のプレイスタイルが出来上がり、世界的な選手の一人に選ばれています。
このように「結果、どうなりたいのか」を明確にしないほか、今の方法で本当に目標に到達できるのかを考えず、ただがむしゃらに同じ練習を続ける(努力)だけでは、方向性が違うと目的の達成が難しくなり、これまでの頑張りを第三者からの否定などによってやる気を失うことにもつながります。
努力不足ではなく、努力の向きを意識
これまで何年も頑張り続けてきたが、実を結ぶ結果には至っていない場合、それは「努力の向き」が違う可能性があります。
ビジネスでも投資でもスポーツでも「これが正しい方法です」と言われている書籍、動画は数多く存在します。
Aという方法が正解だと言われ、その方法を一生懸命に学ぶ人は多いでしょう。
しかし、別の動画や書籍からは「方法Aは間違いだ」と言われると、何を信じていいかわからなくなり、やる気がそがれそして考えることを止めてしまうことにつながります。
目的達成に向けての努力は決して無駄ではありませんが、努力するべき方向は常に確認しながら行動することをおすすめします。(振り返り行動)
本当にこの方法で合っているのか。
他の方法だとどういったメリット、デメリットが生まれるのか。
ただ、闇雲に努力するだけでは良い結果に結びつくことは難しい、それが現実です。
目標をしっかりと見定め、そこに到達するにはどんな方法が最善なのかを考えながら行動(PDCAサイクルを回す)する、これも立派な努力と言えます。
Plan:計画
Do:実行
Check:測定・評価
Action:対策・改善
それぞれの頭文字をとってPDCAサイクルと呼び、計画(仮説)から対策(検証)を繰り返すことで品質を高めることを目指し、目的達成力を強化することができます。
努力の方向性を整える視点
同じ目的地、同じ努力量でも、力を入れる方向が違えば結果は変わってきます。
目的地が同じならば、最終的には達成することが可能かもしれませんが、難易度やスピードは格段に違ってくるでしょう。
では、どうすればその努力の方向性を確かめることができるのか。
この項では、その努力の方向性を確かめるために必要となるポイントを紹介します。
ゴールから逆算する
まずはゴール(目的地)をしっかりと決めましょう。
そして、ゴールに到達するための期間(時間)を決めること、これが重要です。
いつまでにそのゴールに辿り着くか、これを決めることでゴールから今自分が立っている場所までを逆算する。
そこでポイントとなるのは、小さいゴールをいくつも置くことです。
ゴールに辿り着くには「いつまでに小さいゴールに到達できれば良いのか。」
これを繰り返し設定することで、自分の立っている場所からゴール(目的地)までの道がハッキリとしてきます。
あとは決めたゴールに向かって突き進む(努力する)だけです。
もちろん、想定外の出来事や小さいゴールの修正により、停滞してしまうこと、挫折してしまう出来事が発生するかもしれませんが、それはとても自然なことです。
これまで経験の無いことに挑戦し、計画を立て行動しているから想定外は当たり前のように起きます。
でもその時は、努力の方向性を再確認できるチャンスでもあります。
間違った方向へ進んでいないのか、ベストと言える方法か、常に自問自答することで確実にゴールに近づいていくことができます。
成果につながるポイントを見つける
ゴールを決め、いつまでにどれだけの成果を出すべきかを決めた後は行動あるのみとなります。
この行動にもポイントが存在し、どうすれば結果が出るのかを考えながら行う必要があります。
例えば、スポーツには基礎体力や技術力を磨くよりも、戦術を理解することの方が勝敗に大きく関わることがあります。
もちろん、基礎体力や技術力を磨くことは重要ですが、それ以上に戦術を駆使することで今持っている技術や体力をより効率的に使うことができ、チームプレイならば弱いチームだとしても一人一人の良さを活かすことで勝利(成果)にも直結します。
このように、ゴールに向かうための行動にも成果につながりやすいものと、成果が出るまで時間のかかってしまう行動があるため、成果につながるポイントを見つけることは実は重要だったりします。
他者の経験やフィードバックを取入れる
行動の結果や途中経過による結果を自分がメンターとしている人のほか、上司や先輩、顧客からのフィードバックや経験を素直に取入れましょう。
目的に向かって挑戦していれば必ず壁にぶつかりますが、同じような壁にぶつかりそして、乗り越えてきた人はいます。
そんな人たちがその時にとった行動や考え方、解決方法など必ず参考になるものが隠されています。
また、顧客からのフィードバックには今まで考えもしなかったことや、サービスを受けて初めて見えた問題点が浮き彫りになることもあり、必ず次の行動に活きるヒントが隠されていることがあるので、しっかりヒアリングすることをおすすめします。
努力を継続するための工夫
どれほど大きな目標があっても、誰もが驚く努力をしていたとしても、結果が出るまで継続していなければ意味がありません。
継続するためのコツとして、目標までに小さな目標をいくつも設定することをおすすめします。
例えば、ビジネスでは1ヶ月後の売上を100万円、3か月後の売上は500万円、6ヶ月後の売上は1000万円というように頑張れば手が届きそうなものにすることです。
簡単に手が届いてしまう目標では達成感が得難く、努力を継続しようとする力が弱いため、おすすめできません。
努力を継続するにあたり、方向性を意識することを忘れてはいけません。
定期的に振り返りの期間を設け、目標までの道のりや方法などの軌道修正を行いましょう。
また、同じ目標を持つ人と考えを共有したり、ビジネス仲間をつくることも目標達成までの継続に役立つほか、モチベーションの維持や新しい視点の発見にも役立ちます。
まとめ
この記事では、努力が報われるために必要なことは方向性であることを紹介しました。
目標に対して努力し、それを継続することは普通の人にはできません。
人は楽な方へ流されるようにできています。
大多数の人はショート動画を観たり、SNSを眺めたりしているだけで努力を続けている人はかなりの少数派といっていいかもしれません。
ただ、その努力は常に方向性を意識する事を忘れず、定期的に振り返りの時間を設けることをおすすめします。
もし、万が一にも努力し続けたが上手くいかず挫折してしまうことがあっても、決して無駄ではありません。
それは努力の方向性が少しズレていただけであり、これまでの経験は決して無駄ではなく、その方向に行けば上手くいかないことが判明しただけです。
何度でも挑戦することで、これまでの努力から思いもよらない形で成果が出る可能性もあります。
努力が報われるまで継続することはとても難しく大変な道のりですが努力の方向性さえ合っていれば、いつかその努力は報われるでしょう。
コメント